きゅ～め～る今月のお題

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『大人になったわたしのてのひらに眠るもの』。
小さいときに描いた未来の自分と今の自分。
その違いはあれど、未だてのひらの上で輝きを失わず、明日のキラキラへの道標でありつづけるものとは？

です。

実家を出てひとり暮らしを始めた時、選んだ町は幼い時に住んでいた町の近くでした。
住み始めた時、まわりの景色があまりに懐かしすぎて、うっかり泣きそうになりました。
今はないけど通っていた保育園（のあったとこ）、遊びにいったコミュニティセンター、毎年お参りした神社、七五三もやった。週に何回も行ってた病院、商店街、図書館・・・。
小さい時に、すべてだった世界がそこにあって、なんというかすごく、懐かしいだけじゃなくてこう・・・もっとキラキラと輝くものに見えました。
いや、普通の町並みで本当にありきたりな所であるんだけれども。
きっと、昔の自分は今よりもっともっとキラキラと見ていたんだろう・・・という気持ちがね、沁みてきたといいますか。

その一つの景色に、プラネタリウムがあるんですよ。

本当に小さな施設なんですけど、こどもの国みたいのがあって、公園があって、その中にプラネタリウムがあって、よくわからないけど恐竜のオブジェとかあって。
たぶん保育園とかの遠足で来て、楽しくて、また母親とかに連れてきてもらったりしたんですよ。家からは少し離れているんですが。
そんな施設があることすら記憶になかったのだけど、たまたま歯医者に行った時に通りかかって、本当に呆然としてしまいました。

あの頃楽しかったこと、好きだったこと、ずっと思い返さなかった思い。

今、ここに住んでいるうちに行ってみよう、と思っていたら、去年閉館してしまいました。

もう、見ることはできないんですねぇ。

いつのまにか、通り過ぎて忘れていっていますけど、
もともと自分がたどってきた道にはキラキラ輝くものがたくさんあったんですねぇ。
そういう記憶っていうのがね、わたしのてのひらに眠っています。