まだ…。

余震が来たりしています。

あの日のあの時間。

僕はひとりでおうちにいました。
休みだったので、ぼんやりテレビを見ていました。

揺れが来て、グラングランとして。
怖くて、どうして良いか分からずに、ただ独りでうずくまることしかできませんでした。
揺れが収まって、落ちたものをひとつひとつ拾って。
テレビで流れる情報をただ見ていました。
また余震が来て、どうしてもまた震えてうずくまるしか出来なくて。
ああ、なんかやっぱり死ぬ時には独りなんだなぁあとか、考えて。
うずくまったまま、
嘘のような映像が流れるのをただ呆然と見ていました。
僕は震えていることしか出来なかった。
地震、津波、火事…。

「ここにはかつて、街があったのです」

誰かに連絡を取ろう、と思ったのはもう夕方のことで。
家族とか、職場とか、友人とか。
やっと色んな連絡を取って。
ただ「無事です」と云うことで、安心してくれる誰かがいることに、感謝したりして。


あれから、僕の周りはとても日常に戻りつつあります。
電車も普通に戻って、仕事して、きっと月曜になれば、もっともっといつもどおりに戻っていきそうな気がしています。
僕はそれがとても怖い。
まだ、苦しんでいる人がいて、
苦しんでいる人は、すぐ、そこにいるのに。
忘れていってしまいそうで、それが怖い。

震えることしか出来なかった僕に、なにができるだろうか。

教えて、欲しい。
今、なにが出来ますか。